
メタボリックシンドロームの疑いがある人や肥満症に該当する人の日本人の割合は何割くらいか知っていますか?
メタボと肥満症では該当者の割合や年齢別の比率が異なるので、まずはカンタンにメタボと肥満症の違いからチェックしてみましょう!
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肥満症とメタボリックシンドロームの違い
肥満症とは
肥満症とは、BMI(体格指数)が25以上の人。肥満によって健康を害している、または健康への被害が予測される状況の人です。
BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
(例)身長172cm体重65kgの男性であれば、
BMI=65(kg)÷1.72(m)÷1.72(m)≒21.97なので、BMIは約22になります。
メタボリックシンドロームとは
肥満症の一つであり、別名「内臓脂肪症候群」。
高血圧、高血糖、脂質異常症のうち2つの症状が確認されている、早めの治療が必要な状態の人です。
一般的な肥満症よりもメタボリックシンドロームの方が深刻な状態と言えます。
メタボリックシンドロームの診断基準

<絶対条件>
腹囲(おなか周り)
男性は85cm以上、女性は90cm以上。
<選択条件>
中性脂肪値・HDLコレステロール値
中性脂肪値が150mg/dl以上、HDLコレステロール値が40mg/dl未満(いずれか、または両方)
血圧
収縮期血圧(最高血圧)が130mmHg以上、拡張期血圧(最低血圧)が85mmHg以上。(いずれか、または両方)
血糖値
空腹時血糖値が110mg/dl以上。
絶対条件を満たし、かつ、選択条件の3つのうち2つに該当したらメタボ疑いがあります。
日本の肥満症の該当者の割合(年齢別)
成人男性の31.3%、成人女性の20.6%が肥満症に該当しています。

出典:『平成28年国民健康・栄養調査結果の概要』厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/
肥満者の年次推移を見てみると、若干微増してきているような印象はありますが、10年間で大きな変化はなさそうです。

出典:『平成28年国民健康・栄養調査結果の概要』厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/
肥満症に該当する人を年齢別でみてみると、50代が36.5%でトップになっています。続いて40代が34.6%で二位。やはり30代から50代にかけて大きく肥満率が上がっていることがわかります。逆に50代を過ぎて60代になると肥満率が下がっています。
日本のメタボリックシンドロームの割合(年齢別)
40~74歳でみると、男性の2人に1人、女性の5人に1人が、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)が強く疑われる者又は予備群と考えられる者
『平成18年国民健康・栄養調査結果の概要について』厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/
40~74歳の場合、メタボリックシンドロームと疑われる人の比率は、
男性:24.4%
女性:12.1%
メタボ予備群と考えられる人の比率は、男性:27.1%女性:8.2%となっています。
男性の約半分がメタボまたは予備軍というのは恐ろしい結果です。
そして、男性の方が女性よりも圧倒的にメタボ割合が高くなっています。

出典:『平成18年国民健康・栄養調査結果の概要について』厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/
年齢別でメタボ疑いのある人の割合をみてみると、60代・70代の高齢者の割合の方が30代・40代中年世代よりも高いことがわかります。
メタボといえば、中年男性のポッコリお腹をイメージする人も多いと思うので意外だと感じる人も多いかもしれませんが、メタボは「腹囲」に加えて「血中脂質」「血圧」「血糖値」の判断基準もあるので、30代40代で該当する人の割合は低くなっています。
ただ、30代40代で、かなりぽっこりお腹が出ている男性は、メタボに該当しなくても高確率でメタボ予備軍に該当しているでしょう。
日本のメタボリックシンドローム・肥満症の割合まとめ

肥満症とメタボリックシンドロームは異なっていて、肥満症よりもメタボの方が診断基準が細かく決まっていて、該当すると深刻な状態といえます。
肥満症もメタボも男性の方が圧倒的に該当者や疑いのある人の比率が高くなっているので、男性は30代・40代での生活習慣で大きく差が現れてきます。
高齢になってから、食事や運動をしたり、生活習慣を変えたりすることは大変なうえ、人によっては症状がかなり深刻化しているケースもあります。
30代あたりから、健康に意識して生活するかどうかで、その先のカラダが変わってくるので中年男性は特に注意しておきましょう。